外壁材の種類と特徴 メンテナンスと耐久性を重視


最近は技術革新により色々な機能を持った外壁材も登場してきています。親水性、親和性をもった外壁材は防汚性能を持ち、いつまでもきれいな状態を保ってくれます。

 

コストの面と相談しながら最適な外壁を選んで住まいの健康を保ちたいですね。


外壁タイル 工法の違い比較

外壁材選びはメンテナンス性と耐久性が重要

 

外壁材選びはメンテナンス性と耐久年数が重要です。

いざマイホームを建てるとなると、考えることがいろいろありますが中でもどんな外観にするかで悩む方は多いと思います。

 

そうなると、通勤や買い物などで今まで気にならなかったよそ様のお宅のことが無性に気になってくるものです。

実際私がよそ様のお宅で気になるのは玄関扉と玄関廻りと、外壁です。

 

特に、はじめてのマイホームともなれば、外壁の素材や色を選ぶのにもひと苦労します。

 

外壁は、常に外気に晒され、強い日差しや熱、雪、風雨などをまともに浴び続けているため、汚れや劣化が特に進みやすい部分です。

 

家の美観や機能を保つには、定期的なメンテナンスが必要です。

 

 

外壁の素材を選ぶ基準は、人によってそれぞれ違います。

 

デザイン性、機能性、耐久性、メンテナンス性と価格、今回は一般的な外壁材を調べてみました。

 

外壁タイルの工法 湿式工法と乾式工法の違い

 

■タイル(湿式工法)

タイルは粘土を板状に焼き固めたものです。湿式工法とは、モルタルや漆喰・土壁材などの塗り壁材を施工現場で水と混ぜて練り、

それを刷毛やコテなどで下地材の上から塗って外壁タイルを下地に貼り付けていく仕上げていく工法です。

 

職人さんが文字通り、1枚1枚手で貼り付けていくのが基本です。

中には、複数のタイルがシート状になっており、一度に何枚も貼り付けられる外壁タイルもあります。

貼り付け方や、使う道具などによって、さらに細かく分類されるのですが、前述の通り、職人さんの手作業になります。

つまり、仕上がりや、耐久性は職人さんの腕次第という訳です。乾式工法に比べると、職人さんの熟練の技が必要となります。

 

湿式工法の場合は工期の目安が特定しにくいのですが、この理由は塗り壁材の乾燥・効果にかかる期間が天候や気温などの影響を受けやすいことにあります。

 

湿式工法の外壁は適正なメンテナンスさえ行えば塗り替えなしで100年以上持つこともあると言われています。

なお、マンションやビルなどの大型の物件では、コンクリートで壁の下地を作るのと同時に外壁タイルも施工してしまう先付け工法や、工場などで板に外壁タイルを貼り付けたパネルを作っておき、現場でそれを貼り付けるといった工法もあります。

これらの工法も広い意味で湿式工法に分類されます。

 

■タイル(乾式工法)

乾式工法は、接着剤を用いて、下地に外壁タイルを貼り付けて行く工法です。

近年、接着剤の技術革新が進み、非常に丈夫で耐震性も格段に上がっています。

水を使わないため、乾式と呼ばれています。

 

メンテナンス性や耐久年数の面では乾式工法の方が有利です。また乾式工法にすることで、通気工法にも対応することが可能です。

 

乾式工法は、工場で生産されたパネルや合板などを現場で取り付ける工法です。

養生期間の必要が無いので、天候に左右されることなく工期を短縮できます。

外壁仕上げでは、工場生産のパネルを現場で取り付けるサイディングが代表例です

 

ベースとなるベースサイディングを張り巡らした上に、外壁タイルを貼り付けていきます。

貼り付ける際には、接着剤が用いられます。

昔は、接着剤の質が悪く、剥離・落下につながることもありましたが、近年の技術革新で接着剤の性能が格段に良くなっています。

耐震性にも優れており、中には大地震でも剥がれ落ちないレベルのものもあります。

 

なお、下地にベース用のサイディングが使われると聞いて不安を感じる方がいるかもしれません。

 

確かにサイディングは、外壁タイルに比べて経年劣化が激しく、隙間を埋めるコーキングも日光や雨風でボロボロになっていきます。

実際、サイディングの外壁は、おおよそ10年程度で大掛かりな補修や塗り替えが必要になります。

 

しかし、これは外壁材として、直接外に出ているからです。

外壁タイルの下地として使われる場合、非常に丈夫な外壁タイルに外側が覆われます。

強い日差しを受けることも、雨風の直撃もありません。

ですから、ほとんど経年劣化は起きないのでご安心ください。

 

乾式工法の場合、数年後のタイルの浮きの心配がほとんど不要になりました。そしてタイル自体は土を焼き固めたものなので、

屋外の紫外線や風雨の影響もあまり受けません。他の工業製品や現場塗装のように色あせることもなく、寿命は半永久的です。

もちろん塗り替えや貼り換えの必要もありません。

 

また、あまり水を吸わないので汚れが雨で流れ、汚れがあまり目立ちません。また、見た目に高級感があるのも大きな魅力です。

 

しかし初期費用が高いことや、建物の重量が重くなるのが欠点で、タイル貼りの家はそれほど多くありません。

 

メンテナンスに手間がかからないと言っても、完全にメンテナンスフリーという訳にはいきません。

目地のシーリング部分のメンテナンスは、乾式工法の場合にも必要です。

この部分の定期的な点検とメンテナンスを怠らないようにすれば、ほかの外壁材と比べて耐久性は極めて高いと言えるでしょう。

 

【湿式工法の外壁が用いられる主な住宅】

・ファッション性や個性を重視する都市部の住宅

・天然素材にこだわる自然派の住宅

・伝統工法で建築されているなど、工業製品である乾式外壁材を使用しにくい住宅

 

【乾式工法の外壁が用いられる主な住宅】

・低価格で安定した品質が要求されるローコスト住宅

・シンプルで無難な外観が求められやすい地方部の住宅

・推奨する工法がある程度指定されている大手ハウスメーカーの住宅

 

【湿式工法(塗り壁)の施工費用の相場】

・新築の場合:約1,500,000円

・既存の外壁の上に塗り壁を施工する場合:約2,000,00円

 

【乾式工法(サイディング)の施工費用の相場】

・新築の場合:約1,000,000円

・既存の外壁の上からサイディングを貼る場合:約1,500,000円

 

金属系外壁材やモルタル素材の従来工法など

ガルバリウム鋼板の構造
ガルバリウム鋼板の構造

■ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、鉄をベースにした合金の板に、金属メッキ加工を施したものです。

亜鉛だけでメッキしたトタンと異なり、アルミニウム、ケイ素(シリコン)などが使用されています。

 

このような特殊なメッキによる効果で、金属でありながら錆びにくく、耐久性が高く、しかも軽量なので、

家の構造体に負担をかけません。

 

地震に強いというのも大きなメリットになります。金属サイディングの一部として区分される場合もあります。

 

トタンの寿命が10年~20年で錆びが出てボロボロになるのと違い、ガルバリウム鋼板は非常に錆びにくいので、30年以上もつといわれています。

 

しかし、酸性雨の影響や、錆びた釘などほかの金属との接触で「もらい錆び」が発生する場合もあり、

絶対に錆びない訳ではありませんので注意が必要です。また、海の近くなどでは潮風の影響で白錆びが発生することもあるようです。

 

また表面が傷ついた場合に赤錆びが発生することもあり、日頃から点検するよう心がけ、

異常に気づいたら早めに補修するようにしましょう。

酸性雨対策や潮風対策には、時々水洗いするのが効果的のようです。

 

錆を防ぐ「犠牲防食」と「不動態皮膜

ガルバリウム鋼板の耐食性は、亜鉛の持つ「犠牲防食」とアルミの「不動態皮膜」を合わせたハイブリッド式です。

 

「犠牲防食」とは、鉄を主成分とする錆に弱い鋼板よりもさらにイオン化傾向の高い(碑な金属)、

錆びやすい金属で被膜することにより、鉄よりも先に溶けだして表面を覆うことで、

文字通り「犠牲」となって鋼板の錆を遅らせる機能。

この犠牲防食の機能をもつ(鉄よりも卑な金属)としては亜鉛が良いのは前記の通りです。

 

「不動態皮膜」とは、金属の表面、空気と接する部分に瞬時に酸化物の薄い皮膜ができる現象です。

代表的な不導態としてはステンレスが有名ですね。

 

鋼板には耐食性の高い効果のある皮膜ができないため、アルミ合金の表面に発生する不動態皮膜を耐食性を高めるために

利用したのがアルミめっき鋼板です。

 

そして、ガルバリウム鋼板はアルミ55%、亜鉛43.4%と、両者共に多く含むめっき層であるために、

犠牲防食では亜鉛めっき鋼板、不導体被膜ではアルミめっき鋼板に劣るものの、

「犠牲防食」と「不動態皮膜」が相乗効果を出すことで、極めて高い耐用年数と耐久性を実現しためっき鋼板なのです。

 

ガルバリウム鋼板というと「メンテナンスフリー」という言葉を耳にしますが、

長持ちさせるには、やはり定期的なメンテナンスは欠かせません。

また、ガルバリウム鋼板には断熱性能がないので、断熱性能は建築本体の断熱材で確保する必要があります

 

■金属サイディング

金属サイディングはアルミや鉄などの金属を成形・加工して柄付けし、断熱材で裏打ちしたものです。

窯業系サイディングよりも高価ですが、外壁材としては軽量で建物に負担をかけにくいのがメリットで、

最近採用されることが増えてきています。

 

表面材には塗装ガルバリウム鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム合金塗装板、塗装ステンレス鋼板のいずれかが使用されます。

従来から最もポピュラーなのは、溶融亜鉛メッキ鋼板に焼付け塗装を施したものですが、

セメントを主材とした窯業系サイディングと比較して、水の浸み込みやひび割れ・凍害の心配がなく、

一般的にメンテナンス周期はやや長めになります。

 

しかし、沿岸部での塩害や、金属片からの「もらい錆び」などで、予定外に早期に錆びが発生する可能性もあるので、

日頃の点検は欠かせません。

 

■窯業系サイディング(ようぎょうけい)

セメント質と繊維質などの原料を板状に形成した外壁材で色柄も豊富なため、現在の新築木造住宅のほとんどに採用されています。

コスト、機能性、デザイン性など他の外壁材と比較しても総合的に優れていて、施工も比較的簡単です。

 

メンテナンス面においても、近年では超高耐候塗料の採用により、従来10年から15年ごとに必要であった再塗装工事の期間を

大幅に伸ばすことが可能になりました。

また、変色・褪色10年保証や、雨水で汚れを落とす親水性加工が施された商品もあります

 

しかし、サイディングには継ぎ目があるので、継ぎ目に使用するシーリング材の経年劣化が欠点になります。

 

サイディングよりも早く劣化してしまうので、基本的には約10年ごとのシーリングの打ち替えが必要です。

打ち替えには足場架けが必要になるので、それなりの出費を覚悟しなければなりません。

壁面の方角によって劣化の状態にもかなり差があります。

当然、日当たりの良い南側や西側は他の壁面に比べると状態が悪い場合が多いので、日当たりの良い面のチェックが大切です。 

 

■モルタル

モルタルとは砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料で、かつては外壁材として最も多く使われていました。

モルタルの最大の欠点は、ひび割れが発生しやすいことで、ひび割れは家の耐久性にも大きな影響を及ぼします。

モルタルそのものの耐用年数は、適切な施工を行っていれば最低でも30年程度はあると思われますが、

定期的な外壁塗装の塗り替えが必要です。

モルタル壁は外壁塗装の塗膜によって保護されているからです。

 

外壁の塗り替え周期は塗装の仕様によって異なりますが、

 

最も安価なアクリル塗装で7~8年

ウレタン塗装で10年前後

シリコン塗装で10~15年が目安です。

 

モルタル壁では塗装などの仕上げ材の劣化によって大きく美観を損なうばかりか、家全体の耐久性にも影響します。

塗料は単純に値段が安いほど対候性も低くなる傾向があると考えておくのが無難でしょう。

また、他の工業製品の外壁材と異なり、モルタル壁は職人による現場施工になるので、

左官工や塗装工などの職人の腕の差や、現場での品質管理によって耐久年数や仕上げに大きな影響が出るのが特徴です。

 


いかがでしょうか。どの外壁にしたとしても完全なメンテナンスフリーとはいきません。

 

モデルルームやショールームなどで実際に見てみる事も決め手になるかもしれません。