インフラが悲鳴を上げている


今回のお話しは「インフラが悲鳴を上げている」です。全国にある橋やトンネルのうち、

5年以内に修繕が必要なのは7万3000箇所以上あり、このうち7割ほどが修繕に着手できていない

ことがわかりました、という記事を見て、2012年にあった笹子トンネル天井板落盤事故を想起しました。

再びあのような事故が起きないためにも計画実効性のあるインフラ整備に尽力して頂きたいと思います。

詳しくは以下に続きます。

老朽化するインフラ 人口減少がもたらすインフラ整備計画の実行性の困難さ
インフラが悲鳴を上げている

修繕必要な橋やトンネル 7割が未着手

 

「いよいよか」というのが正直な感想です。

 

修繕必要な橋やトンネル 7割が未着手

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190824/k10012046531000.html

 

全国にある橋やトンネルのうち、5年以内に修繕が必要なのは7万3000箇所以上あり、

 

このうち7割ほどが修繕に着手できていないことがわかりました、という記事です。

 

社会資本の老朽化の現状と将来

社会資本の老朽化の現状と将来 建築後50年以上経過する社会資本の割合

 

我が国の社会資本ストックは高度経済成長期に集中的に整備され、今後急速に老朽化することが懸念されています。

 

今後20年間で、建設後50年以上経過する施設の割合は加速度的に高くなる見込みであり、

 

このように一斉に老朽化するインフラを戦略的に維持管理・更新することが求められています。

 

社会資本の老朽化の現状と将来予測

社会資本の老朽化の現状と将来予測 今後30年後までの維持管理費用予測推計
30年後までの予測維持管理費用の推計

 

高度成長期以降に整備された道路橋、トンネル、河川、下水道、港湾等について、

 

今後20年で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高くなります

 

施設の老朽化の状況は、建設年度で一律に決まるのではなく、立地環境や維持管理の状況等によって異なります。

 

社会インフラである公共建築物は無限に使えるわけではありません。

 

 

高速道路も大規模なリニューアル工事を実施中ですが、道路も橋もトンネルもダムも定期的なメンテナンスが必要です。

 

社会資本の老朽化に伴う30年後の維持管理費用表 推計 

社会資本の老朽化対策情報 国交省

 

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/maintenance/02research/02_01.html

 

 

 

建設後50年以上経過する社会資本の割合

 

国策として「事後保全」から「予防保全」への考え方の切り替え

事前保全と事後保全との費用対効果の試算 先進技術の投入で長寿命化を事前に図る

「事後保全」から「予防保全」への考え方の切り替え

 

国の方針として今後30年後(2048年度)までの維持管理・更新費の推計を行ったところ、

 

「事後保全」から「予防保全」へ切り替えることによる費用の縮減効果が大きいことが分かりました。

 

今後は、予防保全の考え方を基本としたインフラのメンテナンスを国、地方公共団体などが一丸となって

 

着実に進めるとともに、新技術やデータの積極的活用、集約・再編等の取組による効率化を図り、

 

 

持続的・実効的なインフラメンテナンスの実現を目指すという方向性を打ち出してきています。

 

長寿命化等による効率化の効果

新技術やデータの積極的活用、集約・再編による取組の効率化を図る

 

「長寿命化等による効率化の効果」を示すため、「事後保全」の考え方を基本とする試算を行い、

 

「予防保全」の考え方を基本とする「平成30年度推計」との比較を行った。

 

「事後保全」の考え方を基本とする試算よりも、「予防保全」の考え方を基本とする

 

 

「平成30年度推計」では、5年後、10年後、20年後で維持管理・更新費が約30%減少し、30年後には約50%減少する

 

しかしながら、喫緊の問題として現在の日本の人口減少に伴う公共事業の資金である税収の落込みが深刻であり

 

国、地方公共団体のインフラメンテナンスの実現性は低いと言わざるを得ません。

 

インフラの整備に手が出せる状況でないのは、今にわかったことではありません。

 

 

数年、もしかすると数十年前からこうなることは簡単に予想できていたのです。

 

日本は人口減少時代に突入、極端な少子高齢化という歪な人口構成に‥

 

日本は人口減少時代に突入し、加えて、極端な少子高齢化という歪な人口構成となっています。

 

生産年齢人口(お金を稼ぐ年代、言い換えると税金をたくさん納める年代)は年々減る一方で、

 

当然ながら人口が減る自治体は税収が減り、インフラの整備費が賄えなくなります

 

 

破綻した北海道夕張市の状況を見れば、この先何が起こるのか、容易に想像できます。

 

人口が一定数いないと、ショッピングモールもスーパーも当然ながら撤退します。病院も撤退します。

 

住みにくい街をあえて選択する理由は若い世代にはないので、便利な街には人が集まり続け、

 

郊外の過疎化はますます進み、やがて公共交通網の維持もできなくなり、限界集落と呼ばれる状況に追い込まれます。

 

道路管理者と建設年度別表 

 

今後減り続ける税収は、今までよりももっとシビアに効率よく利用することが求められます

 

人が集まるエリアと、過疎のエリアを同じ扱いにはできなくなるのです。

 

同じ費用をかけるなら、より多くの人が恩恵を受けられる場所にお金を投じるべきですね。

 

人もお金も湯水のように使える時代なら、そんなことを考えなくても良いのですが、

 

 

これからの時代はよりシビアに優先順位を見極める必要があるのです。

 

立地適正化計画という名の布石あり

 

今回は詳細は触れませんが、すでに国は立地適正化計画という布石を打っています。

 

自治体の中で、人が住む場所や商業地域を線引きして区分していきましょう、というものです。

 

うがった見方をすると、人を集めるつもりがないエリアの線引きを行った、とも言えます。

 

市街化区域に隣接する調整区域に所在する土地などの資産評価価値に著しい下落や売買流通が成立しにくい状況や

 

市街地での固定資産評価の見直しによる課税金の上昇などの具体的なアクションが今はないので問題にはなっていませんが、

 

近い将来に余力がなくなった行政の選択肢が少し明らかになったと判断すれば、お住まいの地域はもちろん、

 

ご実家や親族の住む街の立地適正化計画は確認しておいた方が良いでしょう。

 

ふるさと納税の件で少し記事を書いたことがあるのですが、ふるさと納税による税収は継続的なものではありません。

 

自治体にとってボーナスみたいな存在です。

 

突然降ってわいた臨時収入を、各自治体は何に利用したのでしょうか?人を増やす努力を行っているでしょうか?

 

人口減少に起因する諸問題は、行き着く先がほぼ正確に予測できます

 

これから家を買う方は、街の見極めが本当に重要です。

 

生まれ育った町に愛着があっても、近い将来訪れる生活の不便さに耐えられるでしょうか。

 

そしてその不便を自分たちの子供世代へ引き継いでいくのでしょうか。

 

地域によっては「家を継ぐ」という伝統も維持できない状況です。

 

大切なことなのでもう一度。

 

人口減少に起因する諸問題は、行き着く先が現時点でほぼ正確に予測できます

 

住宅にかかる費用は人生の中でも大変に大きな負担です。

 

 

住居費を消費してしまわないよう、街選びは慎重に行いたいものです。

 

インフラ管理責任者一覧
社会インフラ管理責任者一覧

今回の老朽化に早期対応が叫ばれているインフラの実状と今後の将来予測についていかがでしたでしょうか?

直近であり身近な問題でもありますので、早期に実効性のある計画を立て、着々と推し進めていく必要がありますね。